METAL HAMMER JAPAN

METAL HAMMER JAPAN 編集部ブログ

マイケル・ポールセン(ヴォルビート)、コロナ禍を語る

各国のミュージシャンが語る<新型コロナ・ウィルス対策>の現状

f:id:metalhammer:20211208144602j:plain


Photo by Ross Halfin
Translation by Tommy Morly

 

 メタル・ミュージシャンに世界のコロナ事情を聞くインタビュー。その第14回は、デンマークより全米No.1ソングを次々と生み出しているヴォルビートのフロントマン、マイケル・ポールセンが登場だ。日本の真逆側にあるデンマークの現状とともに、9〜10月に行なった久しぶりとなるアメリカ・ツアーでの同国の実情も届けてくれた。 
 なお、12月15日発売の『METAL HAMMER JAPAN Vol.8』では、彼が考える“ヘヴィの流儀”について、そして12月3日に発売した約2年ぶりのニュー・アルバム『サーヴァント・オブ・ザ・マインド』についても大いに語る! お見逃しなく。

 インタビューでの状況は、11月上旬の取材内容となります。

 

 

まだ多くの人たちが生活に苦しんでいるのが現実だ。

―現在、拠点であるデンマークのコロナ状況はいかがでしょうか?

 今はデンマークの海辺の小さな街に住んでいるんだけど、ほぼかつての暮らしに戻っているような印象だね。ただ、レストランやライヴ会場には自由に行くことができている一方で、経営が立ちいかなくなって、店を畳んでしまったところもたくさん目についてさ。街並みは普段どおりといった感じだけど、まだ多くの人たちが生活に苦しんでいるのが現実だよ。

―では、音楽活動としてはすでに再開していると言えますか?

 こっちのライヴ会場は営業を再開しているところが多いけど、まだ準備が整っていないところもチラホラ見られている。来年のアタマにはアリーナ・クラスの大きな会場も再開するだろうし、フル・キャパでの使用もできるようになるんじゃないかな。

―日本では、大きいスタジアムでのバンド系イベントはなかなかできていないのが現状です。デンマークではどうでしょうか?

 日々の感染者数が高止まりしていた時期から、サッカーの試合のためにはスタジアムの利用が許可されていたにも関わらず、音楽目的では会場のサイズを問わずすべて閉鎖されたままだった。一体何を根拠にその良し悪しが決められているのか、納得がいかないところはあったよ。

―確かに、そうですよね。

 でも突き詰めていくと、結局はそれによって得られる収入ですべてが決まっていたと思うし、いろいろな利権や政治的なことを考えると、理解に苦しむようなことが当然出てくるものさ。サッカーが音楽より優遇されているというのはやはり納得がいかないけど、来年になれば音楽だって全面的な解禁になるだろうから。

 

 

アメリカが負った傷の深さに驚いたよ。

―バンドはすでにアメリカ・ツアーを行ないましたが、久しぶりの海外公演はいかがでしたか?

 3週間ほど行ってきたんだけど、ライヴは本当にグレイトで、ファンに再び会えたことも素晴らしかったよね。ただアメリカが負った傷の深さに驚いたよ。彼らはまだそこからの復活を果たしたとは言えなくて、ツアーをするには時期尚早だったという印象を受けたね。

―それはどんなところから感じましたか?

 アメリカではまだ規制があるし、長らくロック・ダウンされていた影響でツアー・バスはほぼ2年近く稼働していなかったから、整備から始める必要があったんだ。もちろんライヴに関わるほぼすべての人はワクチン接種が必須で、アメリカをツアーすること自体がかなりの挑戦だった。

―なるほどです……。

 そうだね。昔のようにツアーができる日々が訪ねるまで、まだ相当な時間がかかるだろうな。

 

 

 ◎インタービュー本篇は【METAL HAMMER JAPAN Vol.8】 でどうぞ

f:id:metalhammer:20211209115412j:plain
f:id:metalhammer:20211209115136j:plain

 

 最新アルバムが発売中!