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METAL HAMMER JAPAN 編集部ブログ

SAKI&むらたたむ/NEMOPHILA【『METAL HAMMER JAPAN Vol.9』より】

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 昨年12月に1stフル・アルバム『REVIVE』をリリースし、翌1月にはLINE CUBE SHIBUYAでのフル・メンバー初有観客ワンマンをフルハウスとしたNEMOPHILA。
 早くもメタル・シーンの台風の目と言える存在になった彼女たちだが、だからこそ、これからの歩み方が重要となるのではないだろうか。ここまでの経験を経て、バンドは次の一歩をどう踏み出すのか。まずはSAKIとむらたたむに、先のライヴについて、そして次の展開についての展望を聞いてみよう。

 

 

昔ながらの洋楽テイストは残して
でも、日本的なメロディも残す。
>SAKI


―まずは改めて、フル・メンバーによる初のワンマンとなった1月9日のライヴの手応えをひと言ずつ聞かせてください。

むらたたむ この状況のなかで、すごくお客さんが来てくださった……というのが、とてもありがたかったです。声こそ出せないけど、お客さんからの熱気が感じられて、フル・メンバーでの初ワンマンにしては、わりと良かったんじゃないかなと思います。

SAKI 本当にようやくだったので、まずは開催できたことが良かったなと。配信では披露したことはあるけど、実際にお客さんに聴いてもらうのが初めてという曲がほとんどだったので、そういう喜びもありました。

―それは会場に集ったオーディエンスにしてもそうですよね。

SAKI ライヴDVDも何もないじゃないですか。お客さんにしても、どうノったらいいか、みたいなところもあったと思うんです。それをお互いに作っていくような、今までにないおもしろさを感じましたし、まだまだ全然やれることはあるなとも感じましたし。そういう意味でも、1回きちんとライヴができたことは本当に良かったなと思います。

―昨年の12月中旬からは、再びコロナ感染者数が増加傾向となり、リハーサルなども予定どおりにやりづらい状況だったのではと想像するのですが。

むらた リハーサルについての支障はそんなになかったかも。本番と同じくらい広いスタジオを使っていたので、密になることは全然なくて。みんなも体調管理とか頑張ってくれたし。

SAKI ただ、日程が近づくにつれて感染者数が増えて、実際にできるのかどうか、というところでの不安はありました。

―またライヴの約ひと月前には、1stアルバム『REVIVE』のリリースがありましたね。本作へは、どういった反応が聞こえてきましたか?

SAKI やっぱり初めてのアルバムだったので、“待ってたよ”と言ってくださる方がすごく多かったと思います。時間をかけたということもあったんですけど、“NEMOPHILAはこういうバンドなんだよ”というのをしっかり示す一枚になったかなと。初めて聴いた人から“こういうバンドなんだね”というレスが多くて、それもすごくありがたかったですね。

―改めて、『REVIVE 』では、バンドのどんな面がより出せたと思いますか?

むらた いろんな曲が入っているけど、統一感がある作品になったとは思います。ドラマーとしては、ハードとかテクニカルというよりは、シンプルに叩く曲が多かったかな。

SAKI メロディのさじ加減って難しいと思っていて。自分が作った曲でも、いわゆるJ-POPっぽいメロディにしないというか、そういうところは目指していたかもしれないです。昔ながらの洋楽ロックっぽいテイストは残して、でも日本的なメロディも残す、みたいな。ギターとしては、私もとにかくテクニカルにというより、どれだけ曲の個性を生かすかを考えたと思います。

―選曲としても、バラエティある候補のなかから、そういった点を考慮した楽曲を入れたという感じですか?

SAKI 結局シンプルな曲を入れたんだよね。メンバーが作ったデモには、もっとジェントっぽいものもあったんですけど、結果としてはシンプルでメロの強い曲を入れたというイメージが強いので。曲調としては、今後もまだまだいろいろできることはあるな……とは思っています。

 

 

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mayuちゃんのテンションが上がる
ドラムが叩きたいな。
>むらたたむ


―1stフル・アルバムが出たのちの今回のライヴで、ほとんどの人が初めて生の5人を観たという状況だったと思います。バンド側としても、お披露目ライヴだという意識はありましたか?

むらた そういう気合いはあったと思います。でも“ここに向けて”というよりは、“ここを成功させないと今年はヤバいよ”という意識があった……あったと言うか、私はそう強く思っていたので、メンバーにもそのビームを発していました。みんなワクワクでもあるけど、“超気合い入れて1000%出し切んなきゃ”って、ちょっと冷静な目線もありつつ当日を迎えましたね。

―特にむらたさんとSAKIさんは、mayuさん、葉月さん、ハラグチサンに比べてキャリアがありますよね。その分、3人はよりプレッシャーを感じている部分もあったのかなと想像しますが、先輩から見てどうでしたか?

SAKI 思います。大丈夫かな?みたいな。たむちゃんが“ここ頑張んなきゃダメだよビーム”を発してくれていたので、私まで一緒に言っちゃうとヤバいかなかとも思ってはいました。3人がどう思っていたかはわからないですけど、気負っちゃってないかな……という不安があったりとか。

―バンドを高めるためには、必要なプレッシャーだとも思います。

SAKI 「Fighter」の合間にリズム・ソロを入れたんですけど、ハラちゃんがすごくプレッシャーを感じているのがわかったので。ヘンな話、“むらたたむとリズム・セクション”なわけで。

むらた それは全然……感じませんでした!

SAKI お姉さん、感じませんでした(笑)!? 「Fighter」のソロが終わったとき、ハラちゃんはステージ上ですごい泣きそうな顔してたの。本当はハイタッチで終わるところも抱きついていて。

―やりきって、感極まったという感じだったんでしょうね。

むらた ただ、私は年上だけど、それは誤差の範囲だと思っていて。バンド・メンバーだから平等だと思っているんですね。“上の人が面倒を見て育てる”、“いろいろ考慮してあげる”みたいに思われがちなんですけど、そうとは全然思っていなくて。リズム・セクションを作るのもふたりで相談して考えるんですけど、ハラちゃんにも“私の変えてほしいところも言って”とは言っていて。

◎続きは『METAL HAMMER JAPAN Vol.9』  でどうぞ

 

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