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METAL HAMMER JAPAN 編集部ブログ

《特別企画》LOUD PARKをより楽しむための見どころチェック!(後篇)【『METAL HAMMER JAPAN Vol.13』より】

 LOUD PARKをより楽しむための見どころチェック!(前篇)》に続き、イベント関係者である安藤氏に各バンドの見どころを教えてもらった! この記事を読めば当日のステージがもっと楽しめるはず!

取材:竹内伸一

 

 

◎パンテラ

 復活公演を現地で観たわけではないんですが、SNSなどでお客さんがアップした動画がたくさんあがっているので、それは確認しました。それを観る限り、ライヴはめちゃめちゃカッコいいです!
 フィル・アンセルモのインタビューによると、これは再結成ではないんですよね。メンバーのダイムバッグ・ダレルとヴィニー・ポールはすでに亡くなっていて、彼らと、彼らとともに作った音楽へのトリビュートなんだという話をしていて。それを聞くと、今回の復活に重みを感じますよね。
 ラウドパークの復活とあわせて、貴重な機会になると思うのでぜひ観に来ていただきたいですね。スマホで撮影した動画では本当のすごさはわからないので、生で体感してほしいです。

◎パンテラの来日を記念に『METAL HAMMER JAPAN Vol.12』よりプロデューサーであるテリー・デイトのインタビュー初来日のステージをサポートしたアウトレイジを一部公開

 

◎クリエイター

 ベースに元ドラゴンフォースのフレデリク・ルクレールが加入して、昨年アルバム『Hate Uber Alles』をリリースしました。これが素晴らしい出来だったんで、ライヴも期待が高まります。
 ラウドパークのラインナップが発表されるなかで、スラッシュ系のバンドを望む声が大きかったので、その期待に応えることができたかなと思っています。

 

◎ナイトウィッシュ

 1月に来日予定だった彼女たちですが、フロール・ヤンセンは現在も体調が悪いというわけではなく、治療の都合で1月のツアーには出られないということだったんです。心配されている声も聞きますが、すでにフィンランドではパフォーマンスも行なっているようですし、大丈夫だと聞いているので安心してください!
 フィンランドはメタル大国と言われますが、彼らはその筆頭であり、国民的なバンドなんです。メタルとひと言でいってもいろいろなタイプの音楽がありますが、ナイトウィッシュは女性ヴォーカルで、日本人の琴線に触れる美しいメロディを持ったバンドなので、もし聴いたことがないのであれば、この機会にぜひ観てもらいたいです。ちなみにフロールはとても背が高くて、ほかのメンバーも高身長ですけど、ひと際高いんですよ。ステージでは立っているだけで迫力とオーラがあります。

 

◎ストラトヴァリウス

 キャリアの長いバンドですが、昨年リリースした『サヴァイヴ』はこれまでとはちょっと違った一面も垣間見られて興味深い作品でした。今回のライヴでは、だいぶ演奏の質感が変わっていると思うので、これまでに観たことがある人も、現在のストラトヴァリウスを体感してほしいです。
 もちろん、彼ららしさは健在で、特にメロディは日本人好みだったりしますよね。そこも堪能していただければ。

 

◎カーカス

 今はジェフ・ウォーカー、ビル・スティア、ダン・ウィルディングという3人になっていますが、2008年に初めてラウドパークに出たときは、マイケル・アモットがギターで、ドラムもアーチ・エネミーのダニエル・アーランドソンでしたね。まさか、その後、何度も来日するバンドになるとは思いませんでした。
 でも、それもラウドパークのおかげなんです。過去にはカーカスのような、ある意味カルト的な人気を誇るバンドがラウドパークで多くのファンに知られるようになって、来日の機会が増えたり単独公演につながったりすることが多々ありました。コロナ禍で止まってしまいましたが、今回のラウドパークではそういう流れも復活してほしいです。

 

◎アマランス

 彼らの初来日は弊社で開催していた[New Blood]という新人を来日させるイベントでした。今はなき原宿アストロホールでライヴをやったんですが、ヴォーカルが3人いるんで、ステージに人が溢れていました(笑)。みんな背も高くて、すごく迫力があったのをよく覚えています。
 彼らは、当初はメタル然としたところもあったんですが、ダンサブルな部分も取り込んだり、女性シンガーのエリーゼ・リードも次第にエレガントな雰囲気を醸し出すようになったりと、ほかのメタル・バンドとは一線を画す独自性を持った存在に変化していきました。新たなメタルのジャンルを作り出したバンドだと言えるとも思います。

 

◎ブリード・フロム・ウィズイン

 まだ日本では知らない人も多いかもしれませんね。メタルコアと言われることが多いんですが、個人的にはメロデス……カーカスやアーチ・エネミーの影響を感じます。もともとメタルコアはメロデスの影響を受けていますけど、彼らもメロディアスな要素を持ったエクストリーム・メタル・バンドだと思います。
 まだ若いバンドなので、今っぽさもあって聴きやすい部分もあるので、まだ知らなかった人はぜひチェックしてほしいですね。

 

◎アウトレイジ

 彼らはパンテラの初来日公演でも共演していますよね。だから今回出演する……というわけではないんですが、そういう意味ではパンテラとリンクしているバンドなので、初来日を観た方は当時を思い出してもらえるかもしれませんね。
 アウトレイジは、昨年オーケストラと共演したライヴをやったんですが、それが素晴らしくて。今また脂が乗った状態なので、日本代表としてすごいパフォーマンスを観せていただきたいなと思っています。

 

◎H.E.R.O.

 以前、弊社で開催した北欧の新人バンドを集めたイベント[HOKUO LOUD NIGHT]で来日したんですが、そのときのライヴがすごく良くて。あまりに素晴らしかったんで、スラッシュの来日公演のオープニング・アクトにも抜擢しました。
 今回、日本の大きなフェスに初めて出演するので、これをきっかけに、多くの人に注目してもらいたいバンドのひとつです。

 

◎ジェイソン・リチャードソン&ルーク・ホランド

 ポリフィアというバンドの来日公演を担当したんですが、サポートでジェイソンが出演したんです。そのときはジェイソン・リチャードソン名義でしたけど、ドラマーはルークでした。
 インスト・バンドで超絶テクニックを持っているんですが、テクニカルなだけではなくて、観ていて楽しいというかカッコいいんですよ。そういうスタイルって今までありそうでなかったと思うので、彼らもぜひ観てもらいたいアーティストですね。

 

—多くのファンが当日を楽しみにしていると思いますが、最後にまだ“行こうかどうか迷っている”というファンに向けてもひと言いただけますか。
 今回はパンテラの来日をきっかけにラウドパークが復活したわけですが、パンテラがチャーリー・ベナンテとザック・ワイルドを迎えた今の形で日本公演を行なうのは、おそらく今回が最初で最後になると思うんです。実は私、パンテラの日本公演を見逃していて、今でも後悔しているんです。なので、見逃したと後悔しないように、ぜひ観に来てください!
—ちなみに、今回のラウドパークは限定復活となっていますが、今後継続していく可能性は?
 今のところ未定です。しかし、今回が大成功に終われば、当然再び開催しようという機運が高まるでしょうから、そういう意味でも、ぜひ観に来てください!!



 

《LOUD PARK 2023》
3月25日(土) @インテックス大阪
3月26日(日) @幕張メッセ(千葉)
※両公演では出演者が異なります。詳しくはオフィシャル・ホームページ<https://www.loudpark.com>で確認!

 

『METAL HAMMER JAPAN Vol.13』発売中!