各国のミュージシャンが語る<新型コロナ・ウィルス対策>の現状
メタル・ミュージシャンに世界のコロナ事情を聞くインタビュー。第12回は、ゲイリー・ホルト(エクソダス)の登場だ。コロナ禍による音楽市場の変化について話を聞いたところ、新作についても“すでに完成している”という発言も!?
なお、6月15日発売の『METAL HAMMER JAPAN Vol.6』では、スペシャル企画“アグレッシブでいこうぜ! ”でヘヴィメタルとパンク/ハードコアの関係性を語ってもらった。見逃しなく!
通訳:川嶋未来
※インタビューの本篇は、『メタルハマー・ジャパンVol.6』にて!
※インタビューでの状況は、4月取材時の内容となります。
腕が馬に蹴られたみたいな痛さでヒリヒリしたけど、
それ以外は問題なしって感じだね。
―早速ですが、コロナ禍での近況はいかがですか?
ワクチン接種が大分進んでいて、俺は1回目を打ち終わって、数日後に2回目の予定さ。状況は良くなっているとは思うよ。またコンサートもやりたいしね(笑)。ポジティブに考えているんだ。2021年内には仕事に戻りたいから。
―ワクチン接種はまったく問題なく?
副作用はまったくなかった。腕が馬に蹴られたみたいな痛さでヒリヒリしたけど、それ以外は問題なしって感じだね。
―ワクチン接種が始まったとは言え、これまでどおり自由にライヴができる状況ではないと思います。やはり、現在はニュー・アルバムの制作中となりますか?
実はもう完成しているんだ。だから自分的には今年中には出したいなと思っているよ
―おぉ、そうなんですね! どんな内容に仕上がっているのでしょう?
俺たちのキャリアを決定づける作品さ(笑)。これほどアルバムの出来を誇りに思ったことはない。本当に素晴らしい作品なんだ。
―それは楽しみです! 時期としては、パンデミック中にレコーディングをしたということですよね。
そうだね。山のなかにトム・ハンティングの家があって、そこでレコーディングしたんだ。スタジオの機材を全部彼の家に送りスタジオを作って、そこでリハーサルをして、アルバムのレコーディングも行なったんだ。
―パンデミック中が故の難しさなどは?
いや、パンデミックのおかげでむしろ順調にやれたよ。ツアーやフェスティバルがなくて無限に時間があったんで、アルバム作りに完全集中することができたから。
―ライヴができない分、ジャンルによってはショウを配信するという方法が主流となりました。エクソダス的に、ライヴ・ストリーミングについてはどう考えていますか?
クールなものだとは思うよ。俺たちもいずれやるかもしれない。もちろんオーディエンスの前でやるライヴの代わりにはならないし、俺はオーディエンスのいるステージに戻る必要があるとは思うけど。ジャンルということで言えば、ライヴ・ストリーミングというのは、スラッシュ・メタルにとっては少々奇妙なものだよね。スラッシュのライヴは、オーディエンスからのリアクションに負うところが大きいから。
―確かに。
ステージからオーディエンスへ、そしてオーディエンスからステージへとエネルギーのやりとりがあってこそ、熱狂が生まれるわけだからさ。ライヴ・ストリーミングだとそれができない。俺はミュージック・ビデオを作るのも嫌いなんだ。オーディエンスがいないのに、いるようなフリをしてやらなくてはいけないから。まあでも、いずれかの段階で、俺たちもライヴ・ストリーミングをやらなくてはいけないかもしれないね。
―パンデミックの収束後、音楽シーンは変わっていると思いますか。
わからないな。アーティストの稼ぎは減るだろうね。例えば、プロモーターは自分たちの稼ぎが減った分、アーティストから取ろうとするだろうし、多くのバンドはツアーができなくなるかもしれない。
―特に若いバンドにとっては厳しい状況になりそうですね。
間違いないよ。
―こののちは国の行き来のガイドラインも明確化するのではと思います。ぜひ、久しぶりの日本公演を!
日本はお気に入りの国だからね。随分と行けていないから、早くまた日本に行きたいね。
◎この続きは【メタルハマー・ジャパン Vol.6】 で!